あらすじ
騎士団の副団長である筋肉馬鹿な主人公(女)と、その弟子が騎士団に入団する前後の話。
「キャー」
「魔物だ!!!!」
「逃げろー」
魔物に怯え混乱した人々が、四方八方へ逃げていく。
赤子が泣き叫び、
花屋の花は踏みつぶされ、
多くの人が食事中であっただろうレストランでは、割れて鋭くなった食器の破片が、転んでしまった少年の膝をあかくする。
さっきまで賑わっていた街は、完全にカオスと化していた。
そんな中、呑気に屋根で昼寝をしていたのがこの女、ゼータである。
彼女は筋骨隆々で、その足腰を駆使して屋根に上り、誰にも邪魔されない平穏な昼寝を満喫しているところであった。
しかし、魔物が現れたことで、普段はどんなに起こされても起きない彼女も、悲鳴や怒号で目が覚めてしまったらしい。
つまるところ、彼女は今、大変不機嫌なのである。
「チッ、アタシがせっかくの休みを満喫してたっつうのに。これじゃあ、休むにも休めないじゃないか。」
舌打ちをした後、地面から3メートルもある屋根から飛び降り、そのまま魔物へ一直線に駆けてゆく。
そして、腰に携えた大ぶりの剣を片手で引き抜き、そのまま魔物の首を "すとん"と切り落とした。
なんと、ここまでたったの32秒。
驚異的な速さである。
決して、魔物が弱かったのではない。
彼女の規格外の身体能力によって生み出された流れるような技が、異次元だったのだ!!!!