あらすじ
十年ぶりに夏の巨大イベントを訪れた主人公は、変わらない熱気に胸を躍らせながら、高校時代の記憶を思い出す。かつて友人と「また来よう」と約束した場所は、今も変わらず自分をワクワクさせてくれる特別な場所だった。
その帰り道、衝動的に地元へ立ち寄った主人公は、すでに取り壊され更地になった母校の跡地を訪れる。何も残っていないはずの場所なのに、そこには確かに自分たちの始まりがあったと気づく。
さらに商店街では昔と変わらない人々の距離の近さや詮索に息苦しさを覚えながらも、その変わらなさにどこか安心してしまう自分にも気づく。
形は変わっても、なくなっても、人の中に残り続ける「変わらない場所」。
過去と現在のあいだで揺れながら、大人になった自分を見つめ直すひと夏の物語。