あらすじ

遺品整理士・佐伯慎一は、死者が遺した「執着」を嗅ぎ分ける特殊な嗅覚を持っていた。 彼が新たに請け負ったのは、街の功労者であり、巨万の富を築いた九条家の当主・源一郎の遺品整理。 厳重に封印された書斎。 そこに残されていたのは、一通の遺言状だった。 だが、その紙面にはインクの跡一つない。 ――完全なる、白紙。 「おじい様は嘘をつかなかっただけ。言葉にすれば、すべては嘘になるから」 そう語る美しき孫娘・怜奈。 不敵な笑みを浮かべる顧問弁護士・遠藤。 そして、屋敷の影で何かを咀嚼し続ける老女・トメ。 白紙の紙面から溢れ出す、焦げたような「空白」の匂い。 それは、文字にすら出来なかった凄惨な過去と、一族を縛り付ける血の呪いの証明だった。 一話ごとに暴かれる、九条家の「十五の罪」。 誰が書き込み、誰が消されたのか。 最後の一枚が埋まる時、生き残っているのは誰か――。 閉鎖的な邸宅を舞台に描かれる、本格心理ホラーミステリー。 ・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・- 登場人物 ・佐伯慎一(さえきしんいち) ・九条怜奈(くじょうれな) ・遠藤鏡介(えんどうきょうすけ) ・トメ ・写し鏡の男(うつしかがみのおとこ)

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カクヨム
カクヨム2026/03/14
  • 現在の作品遺言状は、白紙に限る