あらすじ
会社で空気を読めず、たびたび爆弾発言をしては浮いていた中年会社員・都丸晋。
そんな彼はある日、限界を迎えた異世界の魔法使いリゼルによって、勇者パーティの穴埋め要員として召喚されてしまう。
だが都丸に与えられたのは、剣でも魔法でもない。
太鼓持ちスキルだけLv.99。
勇者、聖女、剣士、魔法使い。
それぞれ有能なのに噛み合わず、ギスギスした勇者パーティの中で、都丸は褒めて、持ち上げて、空気をなだめて生き延びていく。
ただし、相手のしんどさが見えすぎるせいで、最後に余計な本音を言ってしまうのが玉に瑕だった。
そんな一行は、ついに魔王と対峙し、圧倒的な力の差に敗北。
逃げ遅れた都丸は、命乞い代わりの太鼓持ちでなぜか魔王に見逃され、そのまま魔王軍へ連行される。
待っていたのは、恐ろしくも意外とちゃんと回っている“魔王軍という職場”。
参謀には警戒され、将軍には呆れられながらも、都丸の太鼓持ちスキルは前線よりも組織の中で本領を発揮していく。
部署を回り、愚痴を拾い、損な役回りを言葉にし、少しずつ空気を軽くする都丸。
気づけば彼は、魔王軍の中で“来るとちょっと元気になる人”になっていた。
これは、戦えない中年おっさんが、
太鼓持ちスキルだけで命をつなぎ、ついには魔王軍で自分の居場所を見つける物語。