あらすじ

木星外縁から届いた信号は、素数列だった。 人類は歓喜した――宇宙に知性がいる。 だが、最初の会話で躓いた。 足し算が通じなかったのだ。 「二つの丸と三つの丸を合わせると五つです」 「合流前後で、なぜそれらは同種の対象として追跡されるのですか」 掛け算も、割り算も、通じない。 相手が未熟なのではない。 人類の側が、自分たちの数学の「前提」を説明できていなかった。 やがて人類は知る。 彼らの世界には、数えられる「物」がそもそも存在しなかったことを。 素数が、彼らには子どもの数え歌ではなく「寺院」に見えていたことを。 これは、互いの数学の根を失いながら、 それでも壊し合わずに出会おうとした、十二年の記録である。

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小説を読もう2026/03/14
  • 現在の作品宇宙人に足し算を教えたら「なぜそれが足せるのですか」と返された