あらすじ
燃え盛る故郷。蹂躙される妹。
最悪の状況で現れたのは、神のごとき威厳を放つ仮面をつけた素顔も分からない漆黒の騎士だった。
覚醒した初期スキル『崩界』や『虚空眼』を以てしても、その男の指一本にすら届かない。そして、漆黒の騎士が妹と恋人を寝取ってしまう。
「無能なあなたには愛想が尽きました。より強い者に惹かれるのは女の性(サガ)です」
連れ去られた後、再会した婚約者リーネが放った冷酷な裏切りの言葉。
だが、その瞳に宿っていた微かな揺らぎと意味深な決意を、アーヴィンは忘れることができなかった。
なぜ男は二人を奪ったのか。なぜリーネはあいつについて行ったのか。
自分を助けたダウナー系の少年ミッケルと共に、アーヴィンは理不尽を叩き潰すための旅を始める。そして、途中で解放された妹の謎の言葉と助言がアーヴィンの道しるべとなる。
それは、失った愛の真実と、世界の運命を握る「仮面の男」に近づくため、アーヴィンは試練と受難をへと至る、血塗られた物語。