あらすじ

気がついたら、わたしは日本武道館の舞台袖に立っていた。 ライトの熱気。鳴り止まない歓声。 アイドルグループ『Baby☆U』が目指していた場所。 でも、少しおかしい。 ステージでは親友の天音ちゃんが泣きながら、わたしの名前を呼んでいる。 客席には白いペンライトの海。 そして無数のタオルに書かれた文字。 『R.I.P. KANAN』 どうして? 私はここにいるのに。 昨日まで、いつも通りの一日だったはずなのに。 愛するみやびくんもどこにもいないし、このままじゃ幽霊のまま彷徨うことになっちゃうんだけど? そんなわたしを救ってくれたのは、お父さん。 わたしは、自分が幽霊になった理由をお父さんと探る。 でも、なんか変。 現場にいた人たちは、みんな違うことを言う。 「花南が飛び出した」 「会っていない」 「追いかけてきた」 ……ねえ、どうしてそんな嘘をつくの? 人はみんな、自分に都合のいい物語を語るって、お父さんは言った。 だからわたしは、自分の記憶を信じることにした。 これは、わたしがいなくなった夜の話。 そして、誰も本当のことを言わない物語。

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小説を読もう2026/03/14
  • 現在の作品透けたわたしは空を飛び、娘は幸せだった、と父は書く