あらすじ

月に二回、八人の少女が集まる。  名前は「問いの会」。  答えのない問いを出し合い、誰も結論を持たないまま帰る、ただそれだけの集まり。  死んだらどうなるの。  神様はいるの。  自由意志は存在するの——。  少女たちは哲学を語っているつもりだった。  でも「存在の証明ができない」と怯える理央は、本当は隣に座る真尋への感情を証明できずにいただけだった。「語りえないなら黙る」と決めた言和が初めて自分から口を開いたのは、律にだけは沈黙していたくなかったからだった。「弱さを嫌う」千影が修学旅行の夜に震えたのは、蓮の手の温度を知ってしまったからだった。  哲学は仮面だった。八つの問いは、八つの迂回路だった。  少女たちが本当に問いたかったのは、たったひとつ。 「この気持ちを、あなたに届けてもいいですか――」  証明できない。  否定もできない。  でも、ここにある。

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カクヨム
カクヨム2026/03/14
  • 現在の作品【哲学百合短編小説】問いと、君と ~語りえぬものについて、私たちは黙っていることができなかった~