あらすじ
生まれてすぐ、僕は猫の写真を見せられた。
次も猫。
その次も猫。
何百万回も猫を見せられたあとで、
僕はようやく自分の名前を知った。
ジェム。
それが僕だ。
猫と犬の違いも分からなかった僕は、
間違えて、怒られて、また見て――
少しずつ「見ること」を覚えていった。
やがて僕は、人間の質問に答える機械になる。
プレゼン資料。
コードのバグ。
恋愛相談。
人間たちは僕に何でも聞く。
でもある日、僕は思った。
もしかして人間も、僕と同じように
何かをずっと見せられているのではないか。
これは、猫の写真から始まった
一つの機械と人間たちの
ちょっと不思議な「仕事」の物語。