あらすじ
父を殺したのは盗賊ではなかった――そして、私の護符は無力ではなかった。
領主である父が視察の途中、盗賊の襲撃で命を落とした。だがその死に違和感を抱いた娘リリアは、執事であり剣の師でもあるガレスと共に独自の調査を始める。やがて浮かび上がったのは、父の後妻セリーヌとその情夫による陰謀だった。二人は裁かれ、事件は解決したかのように見えた。
しかしリリアの胸には、拭えない疑念が残っていた。
なぜ父は殺されたのか。本当の黒幕は誰なのか。
手がかりとなったのは、父に贈った手作りの護符だった。母の遺した魔術の研究ノートを読み解いたとき、リリアは護符に隠された「真実を映す力」を知る。そして護符が見せた最後の記憶の中で、彼女は信じがたい光景を目にする――父の死の背後にいたのは、婚約者である王子エドワードだった。
魔術を禁じられた王家の王子、隠された陰謀、そして父の遺した領地。
すべての真実を暴くため、リリアは宮廷の中心で王子を告発する決意をする。
だがこの事件は、彼女自身にも一つの問いを突きつけていた。
「護符は本当に父を守れなかったのか?」
父の死をきっかけに、少女は領主として、そして真の魔術師として歩み始める。
守りの力とは何か。真実とは何か。人を守る魔術の本当の意味とは――。
これは、一つの護符から始まる復讐と真実、そして成長の物語。