あらすじ
「あ、これ死んだな。……ワンチャン異世界行けるかな?」
迫り来る電車に轢かれ、16歳の短い人生を終えた“俺”は、念願だった剣と魔法のファンタジー世界に平民の赤ん坊「セレーネ」として転生した。
前世から性別が変わって女の子になったらしいが、そんなことはマジでどうでもいい。それよりも魔法だ。魔法が存在するぞこの世界!!
歓喜したセレーネは0歳から睡眠時間を限界まで削って魔力制御の訓練に没頭し、7歳になる頃には「針の穴を通すような精密操作で、無詠唱の大魔法をぶっ放す」という、冷静で底知れない魔法狂い(イカレ野郎)へと成長していた。
そんなセレーネのただ一人の幼馴染が、村長の娘であるアイラ・スペルビア。
プライドが高く傲慢な彼女は、アリアをも凌駕する『異常な魔力量』を持つ天才だったが、制御が下手で魔法を撃つたびに自爆してしまう。
セレーネにとって、アイラはこれ以上ない最高の魔法実験用バッテリー(親友)だった。
「ねえアイラ、出力を3割上げて。重力魔法と複合して山をマグマに変えよう」
「だから加減ってものを覚えなさいよこのバカァァァ!」
親の目を盗んでは森の奥で地形を変えるほどの特訓(悪ふざけ)を繰り返す二人。
ある日、いつものように山を吹き飛ばして遊んでいたところ、偶然そこで眠っていた神話級の存在——【九大原初】の氷の精霊クリスタルを叩き起こしてしまう。