あらすじ
「蓋(けだ)し私は、死んだらしい。斯(か)う書き出せば、如何(いか)にも人生の真理を達観した哲学者の、淡泊にして高雅なる述懐のやうに聞えるやも知れぬが、その内実は微塵も上品ではない。自己の死を悟つた刹那、私の胸底へひろがつたものは……ただ一種の泥のごとき倦怠であつた。」
トラックに轢かれて死んだと思ったら、剣と魔法の野蛮なファンタジー世界に転生!?
神経衰弱で極度の潔癖症、おまけに胃弱なポンコツ文豪の俺に与えられたのは、言葉がすべて現実になる神話級のチート『森羅万象を従へる言霊』だった。
「あんな山、消えてしまえ」と愚痴れば岩山が更地になり、出された生肉に「寄生虫が怖い!」と叫べば敵の呪いを解呪。挙句の果てに「お前のセリフは三文小説以下だ」と魔将軍にダメ出ししたら、相手が存在ごと消滅してしまった!?
ただひっそりとスローライフを送りたいだけなのに、大勇者として崇められて胃の痛みが限界に!
「生れて、すみません」と便箋を残して逃亡した最果ての地で、絶世の美少女魔王様からまさかの「心中」を持ちかけられて――!?
戦いたくないポンコツ文豪が無自覚に世界を救ってしまう、勘違い系・異世界逃避行コメディ!