あらすじ
「俺と結婚しよう!君と俺ならどんな山も乗り越えられる!一緒に登山家になろう!」
舞踏会の場で一人の男性がそう声高らかに宣言する。
愛の告白。それは誰もが興味引かれる一世一代の大勝負。
ただでさえ人の多い舞踏会で告白なんてしようものなら、周りにはチラチラとこちらを眺める人だかりができ、一瞬で社交界の噂の的になるのだろう。
……だけど、それは普通のお話。
現在、私たちの周りの人間はこちらに見向きもしていない。それもそうだろう。なんせこの光景はすでに五十回は目撃されているからである!
「お断りいたしますルシス様。どう考えても『わーい!山登りするぅ!結婚するぅ!』とはならないでしょう。山登りではなく山籠もりされて、一度自分を見つめ直されてはいかかですか?」