あらすじ
時はこの世界の13世紀の始まり、地はユーラシア大陸の西北部のストリア大公国。二つの川を一つに合流する地点で、富を築いた双子の城のトップ。
わずか21歳で女子大公…の秘書官になった三川光は、今日も「La Storia」、つまり慕うヴォレール大公様「歴史」平常な一日を送ります!と思いきや、大公に呼び出された。
新しい常備軍を作るため、士官を探して、タタールの潜在的な脅迫を応対せよと、命じられた。
力を貸したのが、副手の修道女・ヴェローナ、直属のメイド・クレータ、そして城下町の人々のみ。ーーああ、猫の手も借りたいところでしたね。
紆余曲折ながら、ヴェネツィアの傭兵士官・マルコを見つけて、無事に登用した。ーー幸いでございます。
しかしこの晩、一匹の黒毛牡馬が乗り出して、事態は一変した。
ーー私、三川は、何とかしてこの事変の全ての真実を、記録しておきたいのです。
もしよかったら、天意と呼ばれるこの災難を乗り越えられれば、この記録をフライヤ殿様の功績を銘じる一文になります。
もしできないのなら、我らの滅び方をそのまま伝えて、未来に資するべきです。
いずれにせよ、これは我らの生きた証とも言えるでしょう。
そうですね。これは魯の春秋、仏のAnnalesと同じように、
その歴史の空白を埋めるため、
その登場人物を評価するため、
その時代の生き様を見せるための年鑑です。
何百年何千年後のあなた、どうか、この時代の最初の一ページを、開いください。
誰かに見つけたら、誰でもいいので、是非とも、世の中に公表させてください。
私たちの念願です。