あらすじ
「エルゼ・ド・ヴァレンティーヌ! 貴様との婚約を破棄する!」
豪華な夜会の中心で、カイル王子は高らかに宣言した。隣には「真実の愛」を誓い合う男爵令嬢。
だが、公爵令嬢エルゼは動じない。むしろ、無表情に懐中時計を確認した。
「……予定より3分早いですね。せっかちな男は嫌われますよ?」
エルゼは、泣き喚く代わりに分厚い『証拠物件』を叩きつける。
王子の汚職、横領、討伐偽装、そして性暴力の数々。
さらに、破綻寸前の国家財政を私財で買い取り、その場で国王に迫った。
「陛下。この国、もう倒産してますよね? 全権を私に譲渡するなら、借金を帳消しにしてあげます」
サイン一つで、国家はエルゼの私有財産『王立更生・復興総商会』へと変貌した。
「さて、元王子。あなたは今日から無職の重犯罪者です。労働の喜びを教えるために、下水道のドブ掃除を命じます。……あ、愛人の方もセットでどうぞ」
家柄だけの無能な貴族は全員リストラ。
騎士団、魔術師団、ギルドは「成果報酬制」へ移行。
救い出した奴隷の子供たちは、未来の幹部候補として英才教育。
そこに「現代知識」で無双しようとする転生者まで現れるが、エルゼは事務的に切り捨てる。
「そのマヨネーズ、原価計算と衛生許可証は?」
これは、愛も正義も信じない「数字」の女帝が、ボロボロの国を強引に黒字化させていく、徹底的な国家経営再建録。