あらすじ
前世はしがないロボットアニメオタクだった俺が転生したのは、推し作品の「支配一族の末っ子」——親友に裏切られ、敵のエースに殺される、お約束の死亡キャラだった。
生存戦略はシンプルだ。親友を作らない。軍人にならない。戦場に出ない。
そのために全力で堕落し、逃げ、サボり続ける——はずだったのに。
「自ら囮になって味方を救うとは……なんという漢だ!」
違う、逃げてただけだ。
「あえて会議に出ないことで反対派を炙り出す……恐ろしい男だ」
違う、仮病だ。
「既存の火力偏重主義を捨てた新概念の機動戦術!」
違う、逃げ足の速い機体が欲しかっただけだ。
逃げれば「天才軍師の采配」、サボれば「深謀遠慮」、手を抜けば「高潔な人格者」。
勘違いした家族は勝手に権限を拡大し、ヒロインたちは重すぎる愛情を注ぎ、敵将は絶望し、兵士は命をかけて慕ってくる。
これは、死にたくないだけの男が「帝国最強の英雄」に祭り上げられていく、壮大な勘違い英雄譚。