あらすじ
北の海を越え、人質として魔法都市・狭盛へ送られた少年、明立武生。
可憐な容姿のせいでしばしば少女と見間違えられる武生は、故郷で大切な幼馴染を失い、復讐だけを胸に生きていた。
だが送り込まれた先で出会ったのは、小柄で愛らしい外見の領主 和王。
しかしその正体を隠し、“王”として狭盛に立つ少女だった。
少女と間違われがちな少年。
少女でありながら王であることを強いられた領主。
秘密と誤解を抱えた二人は、奇妙な主従生活の中で少しずつ呼吸を重ね、やがて魔法都市を揺るがす陰謀、鉄路開通、そして帝国の闇へと巻き込まれていく。
これは、奪われたものを取り戻したい少年と、王として生きる少女が、灯の美しい狭盛で運命に抗う物語。
登場人物
明立武生(あけたち・ぶせい)
月帝国北川自治郡の郡守の家に生まれた少年。大切な幼馴染を失い、人質として狭盛へ送られる。魔法レベルは低いが、観察力と近距離戦の勘に優れる。
和王(わおう)
狭盛の領主。小柄で愛らしい外見とは裏腹に、圧倒的な魔法制御を持つ。街では親しまれているが、その身には多くの秘密がある。
オリックス
猫人族の大人しい女性。狭盛の魔道具職人。和王の師匠格でもあり、武生にとっては魔道具と狭盛の常識を教える案内役。
李恭承(り・きょうしょう)
和王に長く仕える側近。礼儀正しく穏やかだが、狭盛と和王を守るための芯の強さを持つ。