あらすじ

田舎から家出し、冷たい雨の路地裏で途方に暮れていた「僕」は、絶対的なカリスマを誇る天才アイドル・笹雨夜假(ささめよか)、通称「人魚姫」に拾われる。 『アメ太』などと名付けられ、その後、彼女の学校茅峰(かやみね)とは違う、ライバルの芸能学校、星涼(せいりょう)に放り込まれる。そこで自覚する、住む世界が違いすぎる彼女。  僕は人魚姫じゃなくて「笹雨夜假」の本当の「隣」に立ちたい。その一心で、星涼という芸能の才能が全ての世界で、僕は誰の模倣でもない自分だけの武器を磨き、一年後、僕は伝統的な学校行事バトルロワイヤルの大舞台に立つ。  両校のトップ(王)としてステージで対峙した僕たち。圧倒的なオーラで全てを支配しようとする夜假。しかし、その地位を初めて追い詰め、絶望させたのは、敵でも、後輩でも、世間でもなく、ただの僕だった。  チームとしては星涼が勝利し、僕は長年彼女が守り続けてきた王座を崩すことに成功する。  そのステージ後の廊下で再会した僕は「苗代嵐華」ともう一度名乗り、ついに彼女から対等な存在として認識された。  それから数年後。互いにトップアイドルとして芸能界を牽引するようになった。  彼女は『自分を好きになることすらできないのに、他人を好きになるなんてもっとできない』そんなこと本気で言っていた。それでも僕は、危ういバランスで立つ彼女を抱き寄せられる大人へと成長していた。  これは、気まぐれに拾われただけの原石が、絶対的な天才アイドルの本当の隣に立つまでの下克上の物語。そして僕の人魚姫は、他人は何人でも救えるのに、自分を救えなかった女の子。

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カクヨム
カクヨム2026/03/13
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