あらすじ
十五歳の舞踏会デビューで、伯爵庶子の少年ジャスパーは令嬢ドルチェに一目惚れした。いや、正確には、彼女の胸元で輝くエメラルドに恋をした。
左手の薬指が熱を持った次の瞬間、彼は「その首飾り、僕にください――じゃない、僕と結婚してください!」と、社交界のど真ん中で最悪のプロポーズをしてしまう。
しかも相手は、異母兄の婚約者だった。
恥を抱えて逃げ帰ったその夜から、ジャスパーは奇妙な夢を見るようになる。夢の中の自分は、現代で宝石を扱う女性・瑠璃。彼女の目を通して宝石を見て、彼女の声を聞き、彼女の感情に触れるうちに、ジャスパーの左手には本来あるはずのない銀白の紋が現れた。
男の右手、女の胸元に現れるはずの魔力紋。
けれどジャスパーの体には、その理から外れた印が刻まれていく。正体が知られれば、異端。それでも学園に入り、首席争いと婚姻政治の中で生き残らなければならない。
宝石に心を奪われた少年が、夢でつながる宝石デザイナーの記憶を手がかりに、自分の紋と運命の謎に挑む、宝石×魔法×婚姻ファンタジー。
カクヨム・ノベマにも同時連載中