あらすじ
今から15年後の2041年、ソードアートオンラインという小説が発表されてから31年経過した未来。AIの進化によりフルダイブVRゲームが実現した。SF小説で描かれたアイデアというのは、おおよそ30年位で実現するものだ。スタートレックの携帯電話然り、メガゾーン23で初めて扱われた、非実在人物がタレントとして扱われる、バーチャルアイドルもそうだ。SAO発表当時は、空想科学技術でしかなかった、脳に直接回線を接続して、あたかもゲーム世界に転生したかのような体験を味わうことができる技術というのは、空想科学でしか無かった。2009年当時はAGIもまた、夢の技術であったが、2041年にはとうに実現していた。人類社会シミュレーターにより、かつてはNPCとして「架空のどう扱っても構わない存在」だったモブキャラにも知性が与えられ、各々が自立した行動を選択している仮想空間の中の人物たちが「生活する社会」にダイブして、第二の人生を楽しむことも可能だ。倫理上、推奨されることではないが、卒業アルバムの中に映る人たちの画像を読み込ませて、それぞれの人格イメージを伝えれば、思い出の人達に囲まれた上で、青春をやり直すこともできる。「仮想空間の中での”タイムリープ”」に耽溺する人も決して珍しい事ではないらしい。いい年をしたおじさんや、高い地位に就いた年配の男性達の中にも、そういう事例が多く見受けられた。それらの結果として、社会にとって決して好ましくない影響を懸念する声も現れ始めた。この物語は、そんな背景から生まれたいくつかのドラマを描くものである。