あらすじ
政略結婚で北部辺境の「冷血侯爵」レオンハルトに嫁いだ南部男爵家の三女アネモネ。
夫との会話は最小限で、感情は一切読めない。
唯一の楽しみは庭の片隅に作った小さな花壇だった。
ところがある朝、覚えのない花が一株増えている。
しかも自分が「植えたい」と話していた品種。
数日後にはまた一株、さらにまた一株——北部では育たないはずの南の花まで、なぜか元気に咲いている。
犯人の手がかりは、夫の書斎に積まれた五冊の園芸書と、几帳面な字で書かれた付箋。『妻が五月十二日に海風花について言及。調査中』
————旦那様?