あらすじ
【エブリスタ小説大賞2025 河出書房新社×梨「ホラー短編賞」】参加作品です
双子の姉・風莉とともに上京し、大学生活を始めた咲弥花。
二人は顔形も声も全く同じだったが、おっとりして常に正論を言う姉を咲弥花は昔から疎ましく思っていた。
ある日を境に、咲弥花の周囲に不気味な影が現れるようになる。
ひょろりとした体の上に、異様に大きな頭を乗せた「黒い子供」の影。
大学の校門、駅の改札、そして自宅のマンション。
ペタ……ペタリ……と足音を響かせ、その異形は物理的な距離を確実に詰めてくる。
時を同じくして姿を消してしまった姉。
実は咲弥花は、姉との関係に嫌気がさし、出来心で悪縁を絶つという「縁切榎」に足を運んでいたのだ。
それが呪いの引き金となってしまったのか?
同じ顔、同じ身体を持つ双子という「決して切れない血の縁」。
怪異が咲弥花へと辿り着いた時、待ち受けるおぞましい真実とは――。
血の繋がりという決して切れない縁と、肉体への黒い嫉妬が絡み合うホラー短編です。