あらすじ
大阪の川沿いで起きた、二十年前の未解決殺人事件。
ある日、営業の男・裕也は奇妙な女性マリと出会い、やがて同居を始める。しかし彼女は時折、別人のように豹変し「刺された」「殺された」と叫び出すのだった。
真夏の日、二人が訪れた西淀川の堤防。
マリは突然こう告げる。
「ここで女の子が殺されたの」
そして続けた。
「それ、私」
やがて明らかになる、過去の惨劇と血の因果。
川底に沈んだ少女の怨念は、時を越えて生きる者たちを呼び寄せる。
流れ続ける水の下で、
消えたはずの記憶が静かに目を覚ます。
川はすべてを覚えている──。