あらすじ
王国の空を守る『王室幻鳥騎士団』で、巨大なシマエナガ(雪妖鳥《せつようちょう》)やスズメ(福良雀《ふくらすすめ》)の飼育を完璧にこなしていたメル。しかし、見栄っ張りな騎士団副団長の婚約者に「そんな丸っこくて弱い鳥は騎士の恥だ。肉を食わせて猛禽類のようにしろ。羽も格好良く染めろ」と無茶を言われ、反論した結果、婚約破棄と追放を告げられる。
行き場を失ったメルだったが、たまたま街で、原因不明の体調不良でしぼんでしまった隣国大公の『伝説の超巨大シマエナガ(帝雪鳥)』を、得意の砂浴び保全技術で復活させ、空を覆うほどの極上の超もふもふにしてしまう。その圧倒的な手腕を見た大公ジークフリードに『筆頭幻鳥調律師』として溺愛・スカウトされることに。
一方、メルを失い「肉を与えられ、羽を塗料で染められた」王国の巨大もふもふ鳥たちは、油分とストレスで魔法の浮力を失い、飛ぶどころか歩くこともできない「重たくて臭い巨大な毛玉」と化して地面を転がる大パニックに。
これは、最高の「もふもふ」を追求した令嬢が、評価してくれる冷徹大公(と羽毛に埋もれる幸せ)に包まれて幸せになるまでの物語。