あらすじ
幼少期、ヒーローになることを夢見た少年――天喰 勇希翔(あまじき ゆきと)。
彼が目を覚ますとそこは見たこともない研究室のような部屋であり、なんと姿が変わってしまっていた。人間離れした姿の怪獣となっていたのだ。
更に、世界は目まぐるしい変化を遂げていた。今の勇希翔のような怪獣が世界に現れたのだ。
そんな世界を、同じく怪獣となってしまった少女――彩栞(あやか)と力を合わせ、二人は生き抜くことを決意する。いつか、元の人間の姿に戻るために。
支え合い、励まし合いながら歩めども、その道のりは険しいもの。
怪獣の姿になったせいで人間からは敵視され、かといって怪獣から仲間扱いなどはされず、双方から命を狙われ続ける二人。生きれば生きるほど、人間ではない理由を突きつけられる。それでも懸命に進み続ける。
当然、怪獣である二人は様々な人間に命を狙われることとなる。だが命からがら逃げた先の地にて、運命的な出会いを遂げた。
自分たちのことを理解し、守ってくれる恩人ができたのだ。
常識すらも変化した新たな世界で生きるすべを、知識を教わる。だがそんな生活も長くは続かない。
突然恩人との別れが訪れた。その別れ悲観する暇もなく、問題は次々と発生する。街に数多の怪獣が出現したのだ。
勇希翔は怪獣になったことで他者よりも力があった。人々が怪獣に襲われている現状、助けることができる力があるのなら動くべきと自分自身に言い聞かせた。しかし、彼はどうにも動くことができなかった。
さんざん命を狙われ、自分のせいで心優しい恩人も殺された。そのことが重くのしかかり、動くことができなかったのだ。姿形こそ変われど、彼はただの子ども。恐怖に飲まれてしまう。
それでも恐怖を飲み込んで勇希翔は立ち上がる。
隣りにいてくれる人が、こんな自分をヒーローだと言ってくれたから。
そして見事に怪獣の群れを打ち倒す。
――自分を信じてくれる者のために、彼は全てを喰らい尽くす。