あらすじ
浮気をされた夫と離婚して、三年。
高橋由奈は、もう恋をしていない。
男は信じない。
恋愛なんて、必要ない。
娘を育てて、働いて、
静かに暮らせればそれでいい。
ある金曜日の夜。
娘は友達の家でお泊まり会。
久しぶりに一人の夜。
気づけば由奈は、女性の多いバーで飲んでいた。
ただ酔いたかっただけ。
それだけのはずだったのに。
飲みすぎた由奈を介抱してくれたのは、
落ち着いた雰囲気の、少し年上の女性。
名前も知らないまま――
二人は一夜を共にする。
そして朝。
隣で眠る彼女を残して、
由奈は逃げるように部屋を出た。
もう二度と会うことはない。
そう思っていた。
なのに数日後。
娘を迎えに行った保育園の給食室で、
再び彼女と出会う。
白衣姿で鍋をかき混ぜていたその人は、
「久しぶりね」
と、落ち着いた声で笑った。
一夜の関係だったはずの二人。
けれどその距離は、
少しずつ変わっていく。
遊び慣れたレズビアンと、
恋を諦めたシングルマザー。
夜から始まった関係が、
やがて本当の恋になっていく――
大人の百合恋愛。