あらすじ
携帯電話がない時代、小学生の間でトランシーバーが流行っていた。
遊びだけでなくお出かけでも大活躍する、まさに子どもたちの小さな文明の利器だった記憶がある。
そんなトランシーバーを、ようやく買ってもらったユウキ。ある日の午後、誰もいない部屋で、トランシーバーをマイク代わりに使っていたら、スピーカーから弾けるような、楽しそうな女の子の笑い声が聞こえてきた。
慌ててスイッチを確認すると、送信ボタンを握りしめたままだった。この、とんでもない失敗から始まった、顔も知らない女の子との不思議な交流は、ユウキの日常を少しずつ変えていく。