あらすじ
AIが判断すれば、多くの命を救える。
だがその判断は、必ず誰かを切り捨てる。
海軍士官候補生・上杉義之は、戦術AIの開発者である。
彼が設計したAIは、戦場や災害現場で「救える人数を最大化する」合理的判断を下す。
その制度の象徴となったのが――
**「4分30秒」**だった。
無人機による先行索敵を待つことで、救助成功率は大きく上がる。
だがその4分30秒は、取り残された誰かの生存率を確実に削る。
制度は人命を救う。
同時に、誰かを置き去りにする。
義之は合理を選び続ける。
戦場でも、海難事故でも、国家の意思決定でも。
その結果、多数は助かり、そして一人が死ぬ。
合理は国家を守るのか。
それとも人を壊すのか。
AI、軍事、国家戦略が交錯する世界で、
一人の青年が「制度の責任」を背負う。
合理と人命が衝突する――“4分30秒”の物語。
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