あらすじ
ネトゲだけが生き甲斐だったサラリーマンは、限界まで己のキャラを鍛え上げた。
サブキャラ、武器、防具、アイテム、素材、多くを極め——
そして10年の月日を無駄にした。
「サービス……終了か……」
しかし、数日後に世界は崩壊する。
自らの愛するゲームが、夢にまで見た光景が……現実を容赦なく蹂躙した。
山脈は動く岩竜として大災害を引き起こし。
太平洋に浮上した新大陸は、大陸亀として大津波を発生させる。
魔物やダンジョン、殺し合いであふれる中——
「みんな本当に覚えてないのか? これ全部、サ終したゲームと同じだよ……」
人々の記憶からネトゲに関する全てが抹消されていると気付く。
楽しい思い出も、あの時のワクワクも、自分だけが覚えている。
現実じゃ顔も知らないフレンドたちは無事なのか。
再会はできるのだろうか。
全てを失いかけた男が、たどり着いた答えは————
残酷で凄惨、だけど時には美しく、あたたかい。
そんな日々を生き残るために、一歩を踏み出した。