あらすじ

死者は、焚かねばならない。それがこの世の理である。 魂は肉体に宿り、名によって繋ぎ止められる。誰かがその名を呼び、誰かがその人を知る──その糸が、魂と肉体を結ぶ楔となる。 だが死が生を分かつとき、肉体が朽ちてなお魂が離れられぬことがある。 自分が何者であったか。何を果たすべきであったか。その問いを胸の底に残したまま息絶えた者は、やがて『屍人』として立ち上がる。そうして立ち上がったものを、もう人の火では送れない。 だから、その務めを担う者たちがいる。死の匂いを纏い、町から町へと渡り歩く者。 その者たちは『墓守(はかもり)』と呼ばれている。 屍人の名を呼び、未練をほどき、魂が自ら指を開くのを待ってから送り出す。誰よりも手放し方を知っている。——自分の未練だけを、除いて。 これは、終わることを許されない女が、声なき死者たちの愛の結末を見届け続ける、終わりのための旅の記録である。

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小説を読もう2026/04/01
  • 現在の作品墓守のリュアン