あらすじ
年代なんて誰も知らない中世。場所はアレクサンドリアの港。
夜明け前の沖に、一筋の煙が立ち上った。漕ぎ出したヤスフが漂流船の甲板で見つけたのは、東の果てから流れ着いた一人の子供と、誰も読んだことのない文字が刻まれた一枚の木の板だった。
素性を隠した男・ハジブが言う。東へ行かなければならない。もっと東へ。お前が行ったことのない東へ。
子供は何者か。板に刻まれた文字は何を示すのか。三年前、海の向こうの王国でなぜ人が消えたのか。
何も分からないまま、船は動き出す。
——この話の正体は、最後まで読んでも、おそらく一言では言えない。