あらすじ
この世界では、人間は“ペット”にされていた。
世界人口の大半を占める獣人たちにとって、人間は希少で知能の低い、ただ飼われるだけの存在だった。
――しかし、少女は現実を知らないまま、夢を見ていた。
5歳で異世界に転移した彼女は、森の奥に隠れ住む人々に拾われ、外の世界を知らないまま育った。そこで出会ったのは、同年代の二人の少年。なかでも一人は、自分と同じ“転移者”。自然と惹かれ合い、気づけば三人は、かけがえのない親友になっていた。
いつか森の外へ出て、“人間の世界”を探しに行く――そんな約束を胸に、大人たちに内緒で準備を進める日々。
だが、その夢は一瞬で壊される。
獣人たちの襲撃。壊される里。引き裂かれる三人。
捕らえられた少女が連れて行かれたのは、獣人たちの街。
そこで彼女は知ってしまった――人間の本当の価値を。
身も心もボロボロになった時、少女は一人の獣人に拾われた。
それが救いなのか、それとも――新たな檻の始まりなのかも知らないまま。