あらすじ
短気で飽き性の山村武則はその性格が災いして、これまで何度も転職を繰り返していた。その現状と29歳という中途半端な年齢から、正社員として採用されるところを見つけるのは容易ではなかった。そのうえギャンブルによる借金があったことから、悠長に就職先を選んでる余裕もなく、腰掛けのつもりでタクシー運転手になる。
タクシー運転手になったものの、その短気な性格から、初乗務の日に客と揉めたり、客を怒らせたりとトラブルが続いたことから、ついに教育係の佐藤に呼び出され、研修のやり直しを命じられる。彼の担当となったタクシー運転歴35年の大ベテラン岡本三郎は、山村に手本を見せるつもりが、お好み焼きのことで客と言い争いをしてしまう。
その後、なんとか手本を見せることができ岡本は一安心するが、山村が酔客を怒鳴ってしまい、肝を冷やす。
その後、山村は客に暴言を吐かれたり、しりとりをさせられたり、漫才をさせられたり、自らの運転を実況されたり、アームレスリングをレクチャーされたり、ラップを聞かされたりするが、なんとか我慢し、タクシー運転手としてどんどん成長していく。
最初、腰掛けのつもりで入社した山村だったが、いろんな客と触れ合ううちに、この仕事を長く続けていきたいと思うようになり、ファンを乗せた時にコミュニケーションが取れるようカープ、サンフレッチェ、サンダーズ、ドラゴンフライズの選手名を覚えようと努力する。
やがて一年が経過すると、山村は入社した頃とは比べ物にならないくらい成長していたが、ある客に罵詈雑言を浴び、涙を流すほどのショックを受ける。
そのことを岡本に話すと、彼は山村の心情を思いやり、カラオケに誘う。
カラオケで二時間熱唱したことで、ストレスを解消できた山村は岡本に感謝の意を伝える。その際、岡本は照れたように頭を掻きながら、実は自分も嫌なことがあったからカラオケに誘ったと嘘をつく。山村はそれを嘘だと見抜くが、それは本人には言わず、「じゃあ、おあいこですね」と笑顔で返す。