あらすじ
世界は、静かに、狂っていた。
それは戦火でも、疫病でもない。
ましてや、天災でもなかった。
――人の欲望。
神の領域に、踏み込もうとする愚かな渇望。
太古より、この世界には選ばれし者のみが操れる異能が存在する。
火、水、風、大地――自然を従える力。
肉体を極限まで高める身体強化。
精神、空間、因果に干渉する奇跡。
それらは総じて、こう呼ばれた。
――|絶大な力《フォース》。
だが、それは祝福であると同時に、呪いでもあった。
フォースを得た者は、世界の理から外れ、
人でありながら、人ならざる存在へと近づいていく。
それでも人は、力を求めた。
否――
自らが“選ばれなかった存在”であることを、拒絶した。