あらすじ
妹が倒れた。
夢だったアイドルの舞台に、もう立てなくなった妹の代わりに、
俺は「城山葵」としてステージに立つことを選んだ。
名前も、性別も、人生もすべて偽って。
完璧な笑顔。完璧な嘘。
それでもよかった。守るための選択だったから。
――そう思っていた。
「私、何なのよ」
隣にいた彼女のその一言が、すべてを壊し始める。
信じてほしいのに、真実は言えない。
守りたいのに、遠ざけてしまう。
嘘でできた人生の中で、
本当の気持ちだけが、どうしても消えてくれなかった。
これは、
触れられなかった距離と、言えなかった想いの物語。