あらすじ
婚約者アルベルトの功績を、五年にわたって“代筆”してきた伯爵令嬢エレノア。
だが交易路拡張の成功を祝う宴の場で、彼女は「ただの清書係」と切り捨てられ、婚約破棄を言い渡される。
――ならばもう、黙って支える理由はない。
父の教えに従い保管していたのは、彼の名で提出された文書の“控え”。
王宮記録局へ正式な照会を出したことで、作成履歴と本当の功績の持ち主が明らかになっていく。
書いた者にしか直せない文書。
残された記録。
そして、奪われ続けてきた“名前”を取り戻すための証明。
「代筆係にも、名前はありますの」
婚約破棄から始まる、静かな逆転の王宮ざまぁ物語。