あらすじ
異世界に召喚されたのではない。フロムゲーのような世界に捨てられたのだ。
理不尽な初見殺し。救いのない連戦。信用できない他人。
そんな地獄で何百年も死に戻りを繰り返し、天城透真はようやく最終ボスを倒して現代へ帰還した。
だが、モンスターとダンジョンが出現した現代日本は、彼にとってあまりにも優しすぎた。
攻略法あり、アイテム補充は豊富、敵の攻撃は見てから対処可能。
理不尽な即死も、絶望的な二連戦もない。
フロムゲー世界を踏破した透真には、現代ダンジョンなど“チュートリアル”でしかない。
しかし問題は、その圧倒的な強さではなかった。
長すぎる地獄は、彼の心を完全にフロム脳へ変えていたのだ。
親切な人間を疑い、丁寧な説明に動揺し、善意にすら裏を読む。
これは、ヌルすぎる現代ダンジョンを無双しながら、対人関係だけは一向に攻略できない帰還者の物語。