あらすじ
死者の影を視る少女は、かくりよで“守り人”に出会った――。
古い街並みと新しい文化が入り混じる、雪深い街。
老舗の家に生まれた少女・朱華には、死者の背に立ちのぼる“影”が視えてしまうという、誰にも言えない力があった。
その力ゆえに禁忌の儀式「冥婚」に巻き込まれ、朱華は生と死の境へと引きずり込まれる。
――そこで彼女を救ったのは、蘇芳(すおう)。
人と神の狭間に立ち、怪異と人の業を裁く存在――八翳(やつかげ)の頭領にして、“死者の守り人”。
導かれるまま辿り着いたのは、死者の住まう“かくりよ”――翳人の里。
大きな悲しみを越え、朱華はやがて――忌み続けてきたその力の意味を知る。
影を視る少女と、死者を導く守り人。
ふたりが紡ぐのは、救いか、それとも――。
大正の面影を残す異世界を舞台に描く、和風幻想譚。