あらすじ
小さな公国で、皇太子アレクシスに婚約破棄された貴族令嬢レティシア。
その理由はただ一つ——大国の王女セレナとの政略結婚のためだった。
すべてを“役目”として受け入れてきたレティシアは、迷いなく国を去る。
だがその先で彼女は、自身に宿る力に気づく。
それは——感情に応じて雨と雷を操る、危うくも強大な力。
やがて再会するセレナ。
彼女もまた“押し付けられた婚約者”だった。
二人は知る。
力は、使われるものではなく——選ぶものだということを。
レティシアは人々を救う“恵みの雨の聖女”として名を広め、
セレナはついに、自らの意思で王命を拒絶する。
その決断は波紋を呼び、国を揺るがし、やがて一人の皇太子を転落へと導く。
——これは、
与えられた役割を捨て、
自ら選び、自由を手にした二人の物語。
雷鳴は遠く。
空は、自由。