あらすじ

那須の高原、どんよりとした曇り空の下。 庭に現れた小さなモグラの塚を前に、二匹の野良猫の女の子たちが動かなくなった。 朝から昼へ、そして日が暮れるまで。 彼女たちは一日のすべてを使い、代わる代わるその土の山を見守り、見えない獲物へ鋭く爪を立てる。 一見すればただの狩り。 けれど、そのひたむきな背中を見つめるうち、私はあることに気づく。 これは、言葉を持たない彼女たちが、毎日ご飯を運ぶ私へ贈ろうとした、精一杯の「恩返し」だったのではないか――。 捕まらなかった獲物と、確かに残された温かい爪痕。那須の庭で起きた、切なくて愛おしい一日の実話エッセイ。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/03/31
  • 現在の作品エッセイ∶【灰色の空と、小さな爪痕】 ― 庭のモグラと二匹の猫の物語 ―