あらすじ

或る日、一匹のゴブリンが帽子を拾う。いや。拾うというには語弊があるかもしれない。正しく言えば、『殺して奪った』のであり、それは彼等にとっては拾うと同義なのだ。悪逆非道たるゴブリンにその行為に対する罪悪感はない。彼らは刹那的に暴力を振るい、村落を襲い、人を攫い、姦し、拷問する。そこには嗜虐と愉悦しかない。  誰もがそう考えているし、事実その通りだ。  然し、運命の悪戯か、その帽子に込められていたのは『賢さ』のステータスを上げる魔法だった。  それによって、神の軌跡か悪魔の悪戯か、知恵と共に罪悪の概念を得た小鬼は自ら所業を自覚してしまう。それも自らが手を掛けた冒険者の死体を前にして。  突如としてのしかかる罪悪という概念に打ちひしがれたゴブリンは自ら命を絶とうとするが、冒険者の一人にまだ息がある事に気付く。彼女が死に掛けているのも自らの罪であるが、それを救えるのもまた自分しかいない。  されども其処は二百匹のゴブリンが潜む廃坑の地下深く。    ゴブリンは、いや、『彼』は決意したのだ。自死すらも許されぬ罪悪を背にした小鬼の贖罪を果たすことを。  ハードコア、ハードボイルド、ダーク、ハイファンタジー開幕

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カクヨム
カクヨム2026/03/30
  • 現在の作品賢しき小鬼に花束を〜罪悪を知った怪物が如何にして罪を雪いだか〜