あらすじ

県立高校に通う二年生、中埜茉奈果(なかの・まなか)。 彼女の人生は、驚くほど「中央値」。偏差値50、身長158cm、容姿も運動神経も、クラスのアンケート結果の集計表からそのまま抜け出してきたような「平均」。 しかし、その穏やかな「普通」の裏側で、茉奈果は切実な強迫観念を抱えて生きている。 自分の名前がほぼ左右対称であることに安堵し、机の角と筆箱をミリ単位で平行に揃えなければ動悸が止まらない。 「どっちでもいい」 その口癖は、無関心ゆえではない。選択する意味がないからだ。 平均を脱するために足掻き、新しい自分を試そうとしては、統計学的な「普通」へと収束していく空回りの日々。 「特筆事項:なし」。 これは、完璧な均衡(バランス)の中で窒息していた一人の少女の抵抗の記録。

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カクヨム
カクヨム2026/03/30
  • 現在の作品【全てが平均点】中埜茉奈果の特筆事項