あらすじ
人類は精霊と共に生きていた。
すべての人間は精霊石を宿し、成人とともに“自分だけの精霊”を得る。
精霊は相棒であり、力であり――そして消耗する存在だった。
人が死ねば精霊も消え、精霊はまた別の人間へと“記憶を失ったまま”再び生まれる。
それは、永遠に繰り返される循環。
成人を迎えても、少年フワ・レコーズには精霊が宿らなかった。
本来ならあり得ない“欠落”。周囲からは異常として扱われながらも、彼の日常は静かに続いていく。
しかしある日、封じられていたはずの“異端の精霊”が彼のもとに現れる。
――それは精霊界の王家に連なるメモリア家の問題児と呼ばれた存在だった。
やがて世界は、精霊石を巡る国家間戦争へと突入する。
魔導兵器が戦場を覆い、精霊の性能がそのまま戦力となる時代。
精霊を持たないはずの少年は、異端の精霊と共にその戦場へと足を踏み入れる――。