あらすじ

星を読むのをやめてから、もう六年になる。 空から降る星の魔力が、農業も軍事も暮らしも支える世界。 追放された星読みの一族の末裔・リラは、辺境で旅の薬師として静かに暮らしていた。 星の異変が見えても黙っている。見えていることを口にしたら、また全部失ってしまうから。 ある日、リラは高熱で倒れた少年を診察する。銀灰色の髪、深い灰色の瞳。穏やかに笑って、初対面なのに「ご迷惑をおかけしてすみません」と謝る少年。 彼の名はルシェ。星を喰らう体質を持つ、リヴェール王国の第三王子。 生まれた夜に星が一つ消え、感情を動かせば周囲の星が揺れる。十二年間城の奥に閉じ込められ、感情を殺すことだけを学んできた少年は、処分される前に姉の手引きで逃がされた。 ――この子の体質は、本当に「星を喰らう」だけなのだろうか。 見えてしまった違和感にも、リラはまだ目を伏せている。

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小説を読もう2026/03/30
  • 現在の作品星を喰らう王子と沈黙の星読み