あらすじ

北関東の地方都市・影町市。深夜のコンビニでアルバイトをしながら、静かに、何も感じないように生きている男がいる。桐嶋 渉[きりしま わたる]、35歳。 彼はかつて、国家の秘密機関「廃滅省」に属する術師だった。怪異と戦い、人を守り、最高水準の骸術師として知られていた。しかし8年前の事件で仲間全員を失い、自分だけが生き残った。それ以来、術を封印し、誰とも深く関わらないことを選んで生きている。 影町市では、眠ったまま目が覚めない市民が増え続けている。渉にはその原因が分かる。しかし動かない。動けない——正確には、動いてはいけないと思っている。 そこへ一人の若い女が現れ、毎日ドアをノックする。雨宮 穂波[あまみや ほなみ]、22歳。亡き父の遺した記録をたどってきた感知術師だ。昏睡者は日に日に増えていく。渉はそれでも動かない。やがて、たった一つの些細な出来事が、長い年月をかけて作り上げた彼の誓いに、わずかな亀裂を入れる。 動き始めた渉と穂波の調査は、影町市の地下に眠る「古い神」の存在と、8年前の事件の隠された真実へと近づいていく。

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カクヨム
カクヨム2026/03/30
  • 現在の作品眠れる神の夢