あらすじ
今年の春からニ年生を迎える普通の男子高校生、想咲草太(そうさく そうた)の元に、世界を一変させる特大ニュースが二つ届く。
一つは『忘却病』という新病が、発見されたということ。
『忘却病』に感染してしまうと、奇妙なことに、自らの記憶を忘れてしまう。それが生まれてきて今日までの記憶全てなのか、たった数秒の記憶だけなのかはまだ明確には分かっていない。
これからの自分、そして世界を突如として現れた奇病『忘却病』を交えて考えながら向かった新学期の高校で、草太は二つ目のビックニュースを受け取った。
なんと『忘却病』日本、そして世界初感染者だという、忘怜名詩忘(わすれな しほ)が草太の同級生として、高校に入学してきたのだ。
学校中は当たり前に大騒ぎ。幸運にも、と言っていいのか、草太と忘怜名詩忘は別のクラスだった。
その後は担任の教師、クラス生徒の自己紹介などといった、新学期ならではの恒例行事が行われたが、全員の頭は『忘却病』と忘怜名詩忘のことだけだっただろう。
そんなこんなで新学期の初日は一瞬で終わり、放課後に草太は、所属している廃部寸前の文芸部に足を運んだ。今年からは草太が部長を務めることになった。
すると、入部届を持った忘怜名詩忘が文芸部を訪ねてきた。
腕に書かれたサインペンのメモを見ながら、彼女は入部をしたいという旨を伝えてきた。
忘却病、世界初感染者、廃部寸前、様々な言葉が草太の頭をよぎった後、草太は彼女の入部を認めた。
それからは本格的に新学期が始まり、放課後の部活で草太と詩忘は交流を深めていった。
忘却病感染者は詩忘を含め、世界に四人しかいないこと。他者に感染することは無いこと、忘れた記憶を思い出せるように大事なことはノートや体にメモをするようにしていることなど、忘却病に関する知識も詩忘から教えてもらい、深まっていく。
そんなある時、忘却病のデマが世の中に流れ、詩忘が学校でイジメに遭ってしまう。
だが草太によりイジメは解決され、お互いは恋仲となる。