あらすじ
――【旅する不死者は昼も歩く】の堤門統(つつみかど すばる)が主人公のスピンオフ作品です――
高階市の場末にある雑居ビル。その四階に居を構える『堤門探偵事務所』の所長・堤門統には、決して人に言えない秘密がある。
それは彼が、人類の歴史の裏側で「真祖の吸血鬼」と呼ばれ、七千年以上もの時を生きる規格外の存在だということ。
しかし現在の彼は、甘いコーヒーと上方落語をこよなく愛し、ひたすらに「労働」を嫌うしがない探偵に成り下がっていた。
ある日、お節介な女子大生アルバイト・琴巴が、ストーカー被害に怯える女性の依頼を勝手に引き受けてしまう。裏社会の半グレ集団が絡むその厄介事に、統は適当な調査と圧倒的な「効率化」で立ち向かう(あるいは巻き込まれる)羽目に。
チート級の能力を持ちながら、服が汚れることと事後処理を何より嫌う不老不死の探偵が、やれやれとため息をつきながら夜の街で躍動しない、少しズレた非日常ハードボイルド(?)。