あらすじ
街の酒屋で働く女性、アンリ。 彼女の街は、周囲を荒らす凶悪なドラゴンによって、貧困状態に陥っていた。
ある日、街に1人の青年が現れる。 彼の名はユール。
彼はドラゴンを討つためにやって来た勇者だった。
ある日アンリは路地裏のゴミ捨て場で、ドラゴンに立ち向かう恐怖に震えるユールを見てしまう。 それでもユールは言う。
「私がドラゴンを倒すことを信じて、待っていてほしい」
不器用で、弱くて、それでも逃げないユールの姿を見て、アンリの心に小さな光が灯る。 やがてドラゴンとの戦いの日が訪れる。
街の人々の勇気を背負い、ユールは戦いに向かう――。
敗北してもなお、その勇気を絶やすことなく。 それから数年後、
街は平和を取り戻し、ユールの名も、顔も、人々の記憶から消えていた。 そんなある日、アンリの元に一通の手紙が届く。
そこにはかつての勇者からの言葉が記されていた。
――勇気は、誰かから受け取って、また誰かへ渡されていく。
猫のこはくだけが知っている。
彼女の胸元で輝く赤い宝石が、なぜこんなにも美しく光るのかを。
これは、小さな勇気が受け継がれていく物語。