あらすじ
オレの名前は、諸田進太郎。
東京の広守市で、巨大ヒーローをやっている者だ。
首から下は私服、頭の部分だけがマスクに覆われた奇妙なヒーロー。
人はオレのことを「ビッグマスク」と呼ぶ。
ビッグマスク……。
強そうなアダ名じゃないかって?
だけどな、オレにはヒーローとして致命的な欠陥があったんだ。
それは、オレに「変身抑制」がないこと。
オレのヒーロー遺伝子は、怪獣の接近を感知したら、いつでもどこでも身体の巨大化を始めてしまう。
たとえトイレでクソしていようと、風呂場で身体を洗っていようと、お構いなしの待ったなし。
オレの何気ない日常が、広守市民の前に、惜しげもなくご開帳されてしまうのである。
正直これ、うっとうしいったらないぜ。困ったもんだよ。
それなのに、なぜオレはヒーローをつづけているのか?
オレには叶えたい夢があった。
どうしても叶えたい夢が……。
それを叶えるためには、ある人にもどってきてもらう必要がある。
オレの尊敬するヒーロー。
心を病んで、世間から姿を消してしまった人物。
スウィートマスクが帰ってくるのを、オレはずっと待っている。