あらすじ
神託により、魔王討伐パーティのリーダーに選ばれた青年アルト。
彼に与えられた唯一の武器は、万物の真実を暴く世界最高位の【鑑定スキル】だった。
国を挙げて選出された三人の美少女――慈愛の聖女、知の魔導師、剛腕の女騎士。
救世の希望と謳われる彼女たちと対面した瞬間、アルトの視界は「警告」の赤文字で埋め尽くされる。
【種族:魔王】【称号:人類を滅ぼす者】【思考:この男をどう壊そうか】
目の前に跪くのは、人類を救う英雄ではない。
かつて世界を蹂躙し、今なおその機会を伺う「魔王」とその「四天王」だった。
正体を暴けば即座に首を撥ねられ、人類は滅亡する。
生き残る道はただ一つ。彼女たちの正体に気づかない振りをしながら、完璧な「リーダー」として彼女たちを御し、その狂気的な執着を繋ぎ止めること。
「愛しています、勇者様。……だから、私を裏切ったりしませんわね?」
鑑定ログが告げる殺意と愛着。
嘘と欺瞞に塗り固められた、世界で最も危うい魔王討伐が今、幕を開ける。